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       労働基準監督官の権限

労働基準監督官とは?
たまに「労働基準監督官=労働基準監督署の職員」と考えておられる方がいますが、そうではありません。
労働基準監督官は、労働基準監督官国家試験に合格した厚生労働省の専門職員で、全国に約3,500人程(意外に少ない!)配置されている労働法令の司法警察官です。
(尚、労働基準監督署長は、例外無く労働基準監督官が就任します。)
労働基準監督官は、労働法令遵守の指導や違反行為の取締りの為、法律により次に掲げる権限を賦与されています。
1.事業所及びその附属建設物への立入調査権
2.帳簿・書類、証拠物件などの提出要求権
3.事業主や労働者に対する尋問権報告命令権出頭命令権
4.事業所の附属寄宿舎に関する即時処分権

労働基準監督署の全ての職員に上記1〜4の権限が賦与されている訳ではありません。


労働基準監督官の司法警察権
「労働基準監督官は刑事訴訟法に規定する司法警察官の職務を行なう」
これが、労働基準監督官に労働法令違反者を逮捕又は送検する権限を賦与する法律の規定です。
但し、注意しなければならないのは、数ある労働法令の全ての法律にこの規定が有る訳ではない、ということです。
労働基準監督官の司法警察権を定める法律は、以下のわずか7つの法律だけです。
 (1)労働基準法
 (2)最低賃金法
 (3)家内労働法
 (4)労働安全衛生法
 (5)作業環境測定法
 (6)じん肺法
 (7)賃金の支払の確保等に関する法律
ですので、例えば、育児介護休業法、男女雇用機会均等法、労働者派遣法、労働保険徴収法などの違反行為に対しては、労働基準監督官は、自らの権限に基づき司法警察権を行使することは出来ないのです。
では、上記の(1)〜(7)の法律以外の法律に違反した場合の取締りは誰が行なうのでしょうか?
それは、厚生労働大臣、各都道府県の労働局長、労働基準監督署長、公共職業安定所長などが各々の法律の規定に基づき直接行なう、ということになっています。

余談ですが、労働者派遣事業を行なう事業所の監督官庁である都道府県労働局において、人材派遣会社に対する監督指導権限を有しているのは労働局長1人だけで、需給調整指導官には労働者派遣法違反に対する監督指導権限はありません。





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愛知県名古屋市の社会保険労務士・行政書士 藤澤労務行政事務所