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      最近の是正勧告急増の背景

労基署の監督指導件数は年間14万件超え!
労働基準監督署が企業に対して監督指導を実施した件数は、平成21年の1年間で何と146,860件に上ります。 (主な労働法令違反内容は、労働時間20.4%、割増賃金15.6%、就業規則10.6%、労働条件明示9.9%、健康診断9.6%の5つ。)
この内、労働基準監督官が是正勧告・是正指導をしたにも関わらず是正・改善されず、司法処分された件数は1,110件、送検された事業主等は2,320人。
最近の労働基準監督署の取締りの徹底ぶりには目を見張るものがあります。
是正勧告を受けた企業にとって、最も脅威となるのが「不払残業代(最大で過去2年分)の一括支払命令」ですが、この残業代不払の監督指導件数は、平成20年度の1年間を見ますと、是正勧告を受けた企業数15,588件、対象労働者数206,260人、支払金額約257億円・・・でした。
「労働者に残業代を支払って倒産した会社なんて聞いたことが無い」とは言うものの、毎年労働基準監督署の是正勧告によって結構な金額の残業代が強制的に支払わされているのは紛れもない事実です。
あなたの会社は大丈夫ですか?

<参考>平成23年度においては、1企業で100万円以上の割増賃金が支払われた事案だけを抽出すると・・・・・、
是正勧告を受けた企業数1,312社、対象労働者数117,002人、支払われた割増賃金の合計額145億9957万円で、1企業で1000万円以上の割増賃金を支払った企業も117社ありました。



最近の是正勧告急増の背景(要因)
最近急増する労働基準監督署の取締り強化の背景(要因)には大きく分けて以下に述べる2つの要因があるようです。

1.労働者の健康保持の為の長時間労働・サービス残業取締り強化の要請
あの有名な電通事件(うつ病による自殺と長時間労働の因果関係が認められ、会社が遺族に1億6,800万円を支払って和解した事件)を契機に、「企業の社員に対する健康配慮義務違反」を理由とする損害賠償支払を命じる判決が続発し、それらのほとんどが違法な長時間労働や残業代不払に起因している為、労働法令遵守を掌る労働局及び労働基準監督署の存在意義が問われ出した。

2.労働者側の権利意識の高まりによる申告や内部告発の増加
過去の分に遡及した多額の未払残業代一括支払事例などが新聞紙上で数多く報道されている影響もあり、会社を辞めた社員が過去の残業代未払などを労働基準監督署に申告するケース、又は会社に在籍する社員が労働基準監督署に内部告発するケースが実際に増加している。
因みに、平成21年の1年間における労働者等からの申告に対する労働基準監督署の処理件数は48,448件(新規42,472件、前年からの繰越5,976件)でした。
特に上記の2について、あなたの会社では水面下でのトラブルを抱えていませんか?


最近の労働行政の取り組み
先述した電通事件の第一審判決が出た平成8年3月以降、以下に述べるように労働行政の動きが急に活発化しました。
平成8年10月
「健康診断結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針」を策定

平成11年9月
「心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針について」を策定

平成13年4月
「労働時間の適正な把握の為に使用者が講ずべき措置に関する基準」を策定

平成13年12月
「脳血管疾患及び虚血性心疾患等の認定基準」を策定

平成14年2月
「過重労働による健康障害防止の為の総合対策」を策定

平成15年5月
「賃金不払い残業総合対策要領」、「サービス残業解消対策指針」を策定

平成18年3月
「過重労働による健康障害防止のための総合対策について」を策定

平成23年12月
「心理的負荷による精神障害の労災認定基準」を策定
上記の労働行政の動きを見ますと、最近の労働基準監督署の取締り強化、及び是正勧告急増の背景が見えてきませんか?


事業所調査・臨検を受ける時の心構え
最近の労働行政の動きからお分かりのように、労働時間管理・割増賃金支払・健康診断実施などに対する監督強化は、企業の社員に対する健康(安全)配慮義務違反事件多発の流れの中から生じた“取締り強化に対する社会的要請”に基づいている、ということをよく理解する必要があります。
ですので、今まさに労働基準監督署の事業所調査や臨検を受けようとしている場合は、表面的な労働法令遵守でお茶を濁そうとするのではなく、社員の健康障害防止という視点を持った対応姿勢で調査や臨検に臨む、ということが最も重要です。





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愛知県名古屋市の社会保険労務士・行政書士 藤澤労務行政事務所