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      就業規則の必要記載事項
  (法律上必要な事項と実際に必要な事項)
 

法律上の必要記載事項
就業規則における法律上の必要記載事項には、定款と同様に絶対的必要記載事項(必ず定めて記載しなければならない事項)と相対的必要記載事項(既に定めが存在する場合又は新たに定める場合は記載が必要な事項)があります。
絶対的必要記載事項 相対的必要記載事項
始業/終業時刻、休憩時間
 (交替制勤務の場合は就業時転換関連事項)
休日、休暇
毎月支払う賃金に関する事項
 (決定・計算・支払の方法、締切日・支払日)
昇給
退職に関する事項
具体的な解雇事由
臨時の賃金(賞与等)、最低賃金額
退職金に関する事項
 (対象者、決定・計算・支払の方法、支払時期)
食費、作業用品等の負担
職業訓練
安全衛生
災害補償、業務外傷病扶助
表彰、制裁
全労働者に適用される事項



実際に必要な記載事項
「労働者の権利」は、いちいち就業規則で定めなくても労働法令に規定されていますので、就業規則では「労働者の義務」を中心に定める必要が有ります。
なぜなら、就業規則は、労働法令で規定された「労働者の権利」を周知する為のものではなく、労働者に守ってもらいたい職場のルールとそのルールに違反した者に対する処罰を規定する為のものだからです。
労働者に対する取締法規にならないような就業規則は、作成しても会社のメリットは有りません。

就業規則に実際に定める必要の有る事項は、例えば次に掲げるような事項です。
1.服務規定
実際に社員に守ってもらいたい職場のルール。
この服務規定が“就業規則の根幹”でなければなりません。


2.副業(二重就労)禁止規定
公務員は法律で副業が禁止されていますが、一般のサラリーマンの副業を禁止する法律は有りません。 
よって、社員の副業を禁止する場合は就業規則の定めが必要です。


3.機密漏洩禁止規定
何が機密事項なのか?を明確に規定する必要が有ります。
また、会社から顧客情報や人事情報といった個人情報が漏洩した場合、個人情報保護法で処罰されるのは会社であり、実際に個人情報を社外へ漏らした社員個人ではありません。 ですので、就業規則の定めによる取締りと処罰が必要になります。

4.社員に対する処罰を定めた規定

社員の処罰には、懲戒解雇、普通解雇、降職・降格、減給制裁、出勤停止制裁、戒告・譴責などが有ります。
社員にこれらの処罰を科す為には、どの服務規定に違反した場合にどの処罰が科されるのか?を具体的に就業規則に定めて、それを全社員に予め周知しておく必要が有ります。 
この手続きを怠っているから、「不当解雇だ」、「不当な減給だ」という労使トラブルが発生するのです。


5.社員に対する損害賠償請求及び求償を定めた規定
社員の故意又は重大な過失により会社に損害が発生した場合、別に就業規則の定めが無くても、民事的にはその社員に対して損害賠償請求をすることが出来ますが、これを敢えて就業規則に規定する意味は、事前の周知による抑止効果に有ります。

6.休職規定、及び休職期間満了時の取扱い規定
特に私傷病による休職期間の上限と、その休職期間満了時に元の職場・職務に復職出来ない場合の取扱いについて明確に定めておく必要が有ります。

7.年次有給休暇、産前産後休業の手続き規定
育児休業や介護休業は法律でその請求手続きが事細かく規定されていますが、年次有給休暇や産前産後休業については法律に請求手続きの規定が有りません。
ですので、最低限、年次有給休暇と産前産後休業の請求期限(○日前迄)だけでも就業規則で定める必要が有ります。
また、年次有給休暇を法律の規定通りに付与しますと、特に中途採用者が多い会社の場合は、その入社日によって年休付与日(基準日)がバラバラになってしまい、日数管理が非常に煩雑になります。
こういった場合は、例えば年休付与日を4月1日と10月1日の年2回に統一するなどのルール作りが必要です。


8.出向関連規定
出向については、労働契約法に「使用者が出向命令権を濫用した場合は無効」という漠然とした定めが有るだけで、それ以上の規定は労働法令に有りません。 よって、就業規則で、会社に社員を関連会社に出向させる権限が有る旨及びその条件・手続き等を定めておく必要が有ります。
但し、移籍出向(転籍)については、「使用者は労働者の同意を得ることなく労働者に対して有する権利を他の使用者に譲渡出来ない」と定める民法の規定に注意して下さい。


9.労働に関係無く支給される諸手当の不支給(又は減額)事由を定めた規定
家族手当や住宅手当など、労務提供の有無に関係無く支給される諸手当は、不支給事由を定めておかないと、全く労務提供が為されなかった月も支給しなければなりません。 ご注意下さい。

10.社員のズル休みに対処する規定
体調不良を理由に断続的な欠勤を続ける社員がたまにいます。 会社には労働安全衛生法の定めにより社員の健康を管理する義務が有りますので、この法律の規定を理由に、その欠勤の多い社員に医師の診断書を提出させる等の規定を設けることをお勧めします。






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愛知県名古屋市の社会保険労務士・行政書士 藤澤労務行政事務所