会社設立支援サイトのTOPページへ

  合同会社(日本版LLC)設立の手引き

合同会社のメリット
巷の市販本で「日本版LLC」というスマートなネーミングで持て囃されている合同会社ですが、米国においてLLCが短期間に広く普及した最大の要因は、“パススルー課税”の適用にあります。
日本の合同会社には、結局このパススルー課税は適用されず、株式会社と同様に法人と個人への“二重課税”が適用されますので、「合同会社がどの程度普及するのか?」は未知数です。
ただ、会社法で言うところの“剰余金”の配当を、出資額の多少に関係無く定款で自由に決めることが出来る、という点に価値(意義)を求めて会社を設立する人達には有益な会社組織だと言えます。
それでは、この「定款自治」以外に合同会社のメリットには何が有るのでしょうか?

【合同会社のメリット】
(1)会社の設立費用が株式会社より14万円程安い。
(2)役員の任期を定める必要が無い。
(3)決算書類等の公告義務が無い。
(4)現物出資や事後設立に対する規制が無い。

上記の4つのメリットのうち、レアケースと思われる(4)を除くと、何か「従来の有限会社の代用品みたい・・・」ですね。
一方で、「合同会社は従来の合資・合名会社の受け皿だ」という意見も有りますが、現在は、社員1人の合名会社も存続OKですし、何よりも、会社法の下では、合資・合名会社であっても従来の法人格を保持したまま株式会社へ移行出来ますので、私はこの意見には「?」です。
(尚、合資会社において無限責任社員が退社した場合は、合同会社となる定款変更をしたものとみなされます。)

経済産業省は、合同会社とは別に、法人格を持たない為パススルー課税が適用される有限責任事業組合(日本版LLP)制度を設けましたが、これも財務省が「個人所得と損益通算出来るLLPの赤字額は、その組合への出資額まで」という規制を設けた為、一般個人の起業形態としてはかなりトーンダウンした感が有ります。

有限責任事業組合は2人以上の組合員がいないと設立出来ませんが、合同会社は社員1人でも設立出来ます。 また、合同会社は株式会社へ移行出来ますが、有限責任事業組合は株式会社へ移行出来ません。


合同会社の設立手続き
合同会社の設立手続きにおける最大の特長は、「公証人役場で定款の認証を受ける必要が無い」という点です。
(但し、紙媒体で定款を作成した場合は、会社の登記申請時に、その定款に4万円の収入印紙を貼付する必要が有ります。)

定款の絶対的記載事項は以下の6項目です。
(1)目的
(2)商号
(3)本店所在地
(4)社員の氏名(名称)及び住所(所在地)
   社員は個人・法人どちらでも可です。
(5)社員全員を有限責任社員とする旨
(6)社員の出資目的及びその価額又は評価の標準
   ※合資・合名会社のような労務出資は出来ず、金銭等の財産出資しか出来ません。

登記事項は、上記の定款の絶対的記載事項以外に以下の事項が有ります。
(1)支店が有る場合はその所在地
(2)資本金の額
(3)公告の方法
   ※定款に定めが無い場合は官報に掲載する方法となります。
(4)会社存続期間、解散事由、業務執行社員を定款で定めた場合はその定め

登記申請時に準備する書類は以下のものが有ります。
(1)登記申請書+別紙
(2)定款
(3)社員から出資に係る払込み及び給付が有ったことを証する書面
   払込み先は金融機関以外でもOKです。
(4)印鑑届及び印鑑カード交付申請書
(5)その他、必要に応じて、総社員の同意が有ったことを証する書面(定款で業務執行社員を定めなかった場合)、ある社員の一致が有ったことを証する書面(定款で本店所在地の地番を定めなかった場合)、法人に関する書面(代表社員が法人の場合)など
(6)登録免許税6万円

※合資・合名会社が合同会社へ移行(持分会社の種類変更)する場合
変更前の合資・合名会社の解散登記と合同会社の設立登記を同時に行ないます。
この場合の必要書類(添付書類)は、(1)変更後の定款、(2)出資に係る払込み及び給付が完了したことを証する書面、の2点です。
尚、ここで言う「解散」「設立」は、旧登記簿を閉鎖して新登記簿を作成する為の登記手続き上の文言であり、従前の法人格はそのまま合同会社へ引き継がれます。





                                 戻る





愛知県名古屋市の社会保険労務士・行政書士 藤澤労務行政事務所